6.1 正しい温度検知のためのガイドライン

以下のガイドラインに必ず沿って温度検知を実施してください。

ガイドラインに沿わずにご利用頂いた場合、正しい精度で温度検知を行うことが出来ません。

1. 設置場所の環境について

屋内に設置してください。

屋外や半屋外への設置は避けてください。

本製品は防水・防塵構造にはなっていないため、外気/風雨/粉塵が直接吹き込むことで、故障の原因となります。

屋外や半屋外での使用は保証範囲外となります。

設置場所の室温が17℃〜30℃になるようにしてください。

設置場所の室温が17℃未満または30℃以上の場合は、本来の精度(誤差±0.4℃)での温度検知が出来ません。

夏季・冬季期間は、冷暖房設備を利用し、室温を17℃〜30℃に保つようにしてください。

デバイスへの直射日光を避けてください。

熱源/照明を避けてください。

サーモグラフィーの画面に日光、照明器具、暖房器具、熱をもつ機器、直射日光を受ける床/壁などを向けないでください。

設置時にサーモグラフィー映像から熱源が入っていないか(熱を持った場所がないか)を確認してください。

風のない場所でご使用ください。特にサーモカメラ本体に風があたらないようにしてください。

2. 設置場所に適さない場所の例

出入り口の扉付近や風除室内およびその扉付近

屋内であっても設置を避けて下さい。

以下の観点で設置に適しておりません。

①外気/風雨/粉塵が直接吹き込む/外気の影響により室温が17℃〜30℃の範囲外になりやすい。

→外気の通り道を避け、扉から最低10メートルほど距離を離してください。

②直射日光が差し込む。

→サーモカメラを扉や窓に向けないようにしてください。

③体表面温度が屋内温度に慣れていない。

→屋外から来た人は、夏季の期間は1分程度待っていただくか、空調のよく効いた空間を10m程度歩いていただくようにしてください。冬季の期間は1〜5分程度待っていただくようにしてください。

3. 温度検知時の環境について

正しい温度検知のためには、1. 設置場所の環境に関するガイドラインに加え、下記の温度検知時の環境に関するガイドラインを遵守頂く必要があります。

<通年を通して守っていただくこと>

設定した「温度検知距離」で温度検知を実施してください。

温度検知距離設定が120cmの場合は、120cm付近で温度検知を実施してください。50cmなど設定値と異なる距離で温度検知を行うと検知結果に誤差が生じる場合があります。

温度検知時は、帽子・ヘルメット・バンダナ等の額を隠す物は外してください。

新規導入時や機器交換時には、キャリブレーション作業を実施してください。

キャリブレーション作業はバージョン1.0.9以降でご利用頂けます。

キャリブレーション作業を実施することで、正しい温度検知範囲でご利用いただくことができます。キャリブレーション作業の実施手順は、7. キャリブレーション方法をご確認ください。

<夏季期間中に守っていただくこと>

夏季の期間は体を屋内温度に慣らしてください。

本製品は体表面温度を検知するため、屋内温度に慣らさないことで検知結果が夏季期間は高温となります。

屋外から来た人は1分程度待っていただくか、空調のよく効いた空間を10m程度歩いていただくようにしてください。

前髪を上げて額で温度検知を実施してください。

髪の毛が熱いまま(室内温度に慣れる前)に温度検知を行うと、温度が高く表示されることがあります。この場合、前髪を上げて額で検知すると改善します。

メガネを外して端末の近くで温度検知を実施してください。

夏季モードに切り替えてご利用ください。

夏季モードでは、温度検知範囲を狭くすることで、髪の毛が熱いために誤検知してしまう確率を低減することができます。

夏季モードはバージョン1.0.9以降でご利用頂けます。

3.2 設定項目の⑪温度検知環境で設定されているモードを確認し、夏季モードへの切り替えの目安を参考に、必要に応じて通常モードまたは夏季モードの設定を実施してください。

夏季モードへの切り替えの目安について

屋外からきた対象をすぐに温度検知する際、以下の場合に夏季モードに適宜切り替えをお願いします。

  • 外気温が28℃を超える場合

  • 外気温が28℃未満であっても温度検知対象の背景に熱せられた物体(特にコンクリート、鉄、ガラスなど)があり異常高温が発生する場合

<冬季期間中に守っていただくこと>

冬季の期間は体を屋内温度にならしてください。

本製品は体表面温度を検知するため、屋内温度に慣らさないことで検知結果が冬季期間は低温となります。

屋外から来た人は1〜5分程度待っていただくようにしてください。

17℃を明らかに下回り温度検知結果が低く出る場合は冬季モードをご使用ください。冬季モードをご使用いただくことで温度検知結果が低く出る確率を低減することができます。

メガネを外して端末の近くで温度検知を実施してください。

額辺りの表面が冷えたまま(室内温度に慣れる前に)検知すると、温度が低く表示されることがあります。この場合、温度検知距離の設定を50cmに設定し、その距離でメガネを外して検知すると改善する場合があります。

冬季モードへの切り替えの目安について

屋外から来た対象をすぐに温度検知する際、以下の場合に冬季モードに適宜切り替えをお願いします。

  • 外気温が17℃を下回っている場合

<自動モードのご利用について>

自動モードは設置環境温度が28℃を超える場合に自動で夏季モードに、また17℃を下回る場合に自動で冬季モードとして動作し、それ以外の温度では通常モードとして動作します。

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