2 ユーザーガイド
2.1 SDK のディレクトリ構造
2.2 開発環境へのSDK統合
SDKを使用前に、開発環境に統合する必要があります。プロジェクトの開発環境はXcode 7.0以降、動作環境はiOS 7.0以降である必要があります。
開発に必要な操作詳細は、以下の通りです。
2.2.1 開発環境の構成
SDK パッケージのインポート
コピーオプションがチェックされていることに注意しながら、libSTSilentLivenessController フォルダをプロジェクトにドラッグし、[Finish] ボタンをクリックします。
SDKは、CocoaPods によるインポートをサポートしていません。
ライセンスファイルのインポート
詳細はライセンス概要をご参照ください。
2.2.2 コンパイルオプションの設定
-ObjC および -lc++という、Xcodeリンカーパラメーターを追加する必要があります。
-ObjCパラメーターの追加後、リンカーは静的ライブラリ内のすべてのObjective-Cクラスとカテゴリーを最終実行ファイルに読み込むことができます。
静的ライブラリではC++標準ライブラリのサポートが必要なため、-lc++パラメーターを追加します。
追加方法:-lc++ および -ObjC を TARGETS -> Build Settings -> Linking -> Other Linker Flags に追加します。
使用する開発ツールがXcode 7.0以降の場合、手動でBitcodeを無効にする必要があります。
手順: TARGETS -> BuildSettings -> Enable BitcodeをNOに設定します。
2.2.3 カメラのアクセス許可設定
Xcode 8以降を使用してiOS 10以降のシステムをデバッグする場合、カメラ機能を呼び出す際に info.plist ファイルにカメラのアクセス許可を追加する必要があります。
2.3 インターフェース呼び出しプロセス
サイレント生体検知のインターフェース呼び出しは、主にSTSilentLivenessControllerです。以下に、詳細な手順を解説します。
2.3.1 インターフェース呼び出しのフローチャート
1. STSilentLivenessDetectorDelegateプロトコルとSTSilentLivenessControllerDelegateプロトコルに準拠
2. サイレント生体検知用ビューコントローラーの初期化
3. サイレント生体検知用オプションの条件設定
生体検出タイムアウト時間、通過条件、なりすまし閾値、隠し、照明条件、ぼやけ、閉じ目のフィルタリング条件を設定します。 SDKは、設定に従ってサイレント生体検知を実行します。
パラメーター | 説明 |
setDetectTimeout | タイムアウト時間 |
setPassConditionMinDuration | 認証最短時間 |
setPassConditionMinFrames | 認証最小フレーム数 |
FaceDistanceRateWithFarRate | 顔までの最大距離 |
FaceDistanceRateWithCloseRate | 顔までの最小距離 |
setHackThreshold | なりすまし閾値 |
setIlluminationFilterEnable | 明るさ検知を有効/無効 |
setBlurryFilterEnable | ぼやけ検知を有効/無効 |
setEyeOpenFilterEnable | 目開き検知を有効/無効 |
setOcclusionEnable | 顔のパーツ遮蔽検知を有効/無効 |
4. ナビゲーションバー付きのビューコントローラーをポップアウトさせる
5. STSilentLivenessDetectorDelegateにcallbackメソッドを実装する
6. STSilentLivenessControllerDelegateにcallback メソッドを実装する
2.3.2 顔比較のためのサーバーインターフェースの呼び出し
生体検知の成功後、SDKは対応する顔画像と暗号化されたバイナリファイルを返します。返された値は、顔比較のためのサーバーインターフェースのパラメーターとして使用することができます。
サーバーインターフェースのドキュメントは、SenseIDマニュアルを参照してください。
2.4 インターフェースのカスタマイズ
サイレント生体検知 SDKは、複数のカスタマイズ方法に対応しています。必要に応じてUIをカスタマイズすることができます。
表:カスタマイズオプション
カスタマイズオプション | カスタマイズ内容 | 具体的な概要 |
無 |
| 統合手順については、 インターフェース呼び出しプロセスをご参照ください。 |
部分的 | 以下を含むインターフェースの基本要素を変更します
| 1. 標準のサイレント生体検知SDKを統合します 2. 以下のようにリソースファイルを変更または置換します 1) //インターフェースのレイアウト、写真要素、プロンプトの文字の変更 : - (void)setupUI 2) //画像リソースの変更 パス: libSTSilentLivenessController/ st_silent_liveness_resource.bundle/ images |
フル | UI のリデザイン | 1. 標準のサイレント生体検知SDKを統合します 2. STSilentLivenessViewクラスを書き換えます |
最終更新